2017年01月09日

Posted by 前野岳洋
at 00:10

マナー

「政府系企業とは その2」

1980年代に入り、国鉄・専売公社・電電公社といういわゆる3公社が、第二次臨時行政調査会のいう「行政改革の目玉」として、いちはやく分割・民営化という措置を受けることになる。

以後、財政再建の観点から、政府系企業の見なおしの議論が強まり、民営化という問題がクローズアップしてきた。

さらに政府系企業の任務についても反省が求められてきた。

企業の中には設立当初の政策目的を一定実現したのにもかかわらず、事業内容や組織に変更がみられなかったりするからである。

しかし、結局、こうした動きはあったものの、存置されたまま現在にいたっている。

また、依然として政府資金への依存が高い企業が多いのだが、果たして政府が出資してまで行なうべき事業なのか、公共性の名のもとでそれがつづけられてよいのか、民営化という問題も含めて、政府系企業の今後の方向性が検討されねばならない。

と同時に、後で見るように、政府系企業の事業が、道路や住宅の整備などきわめて公共性の強い仕事であることも事実であるのだが、それを追求していくと、経営の悪化を招くか、あるいは環境問題など「もうひとつの」公共性をそこなう場合もでてくる。

こうした場合において、政府系企業のとるべき道はどこにあるのか、考えなくてはならない問題は大きい。

前野岳洋(住まいのトータルクリエイター)

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